気候変動・カーボンニュートラルへの取り組み
小糸は、脱炭素社会の実現に貢献すべく、2050年度のカーボンニュートラル達成を目標に、CO₂排出量の少ない工場建屋や省エネ生産設備の導入などを推進しています。更に、製品の開発・設計段階から省電力化と小型・軽量化を推進し、製品のライフサイクルにおける排出量低減も図るなど、全社を挙げてCO₂排出量削減に取り組んでいます。
小糸は、ランプの省電力化により自動車の燃費向上とCO₂排出量削減に貢献するため、他社に先駆けランプ光源のLED化に取り組んできました。LEDヘッドランプはディスチャージヘッドランプに比べ約70%の省電力化となり、バッテリーの負荷低減に貢献します。
現在は大型車から小型車、軽自動車や二輪車など様々な車両へ採用が拡大しており、2021年度に小糸グループで生産したヘッドランプのうち、LEDヘッドランプの採用率はグローバルで約70%と、今後も更なる普及が見込まれています。
また、より一層の白色LEDの性能向上や小型・軽量化などを推進し、省電力ランプの開発に取り組んでいます。
小糸グループは、LEDヘッドランプの提供を通じて、自動車燃費向上とCO₂排出量低減に貢献しています。
小糸グループ全体のCO₂削減貢献量について、LEDヘッドランプを搭載した車両と、従来のハロゲンヘッドランプ使用時のCO₂排出量を比較して算定しています。
LEDヘッドランプの普及拡大や光源進化などにより、貢献量は年々増加しています。
単位 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2021年度 |
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千t | 158.6 | 218.3 | 287.0 | 373.8 | 465.5 |
CO₂削減貢献量の算定は、EU 「Technical Guidelines for the preparation of applications for the approval of innovative technologies pursuant to Regulation (EC) No 443/2009 and Regulation (EU) No 510/2011」やJAPIA「LCI算出ガイドライン付則2(使用段階環境負荷算出用データ表) 第2版」を参考として、当社で作成した算定方法に基づいて実施しています。
算定方法:省電力効果※(W)/1.000xガソリン・電力変換効率(ℓ/kWh)/オルタネータ効率x燃料のCO₂排出係数(tCO₂/ℓ)xクルマの年間走行時間(h)xヘッドランプの使用時間割合x当社グループLEDヘッドランプ搭載車両台数
※ハロゲンヘッドランプとLEDヘッドランプ使用時の消費電力量の差
リアコンビネーションランプには従来より白熱電球が使われていましたが、LED化によりランプの小型化・省電力化・長寿命化を実現。自動車の燃費向上、CO₂排出量削減に貢献することから、LEDリアコンビネーションランプもLEDヘッドランプと同様、様々な車両に採用が拡大しています。
小糸は、開発・設計・生産・調達など各部門が一体となり、部品点数削減、樹脂化等による製品の小型・軽量化に取り組み、自動車の燃費向上に貢献しています。
小糸では、生産段階での省エネルギー化や生産効率の向上のため、工法改善や設備改善、設備更新等によるCO₂削減に努め、高効率なトランスや空調機へ更新するほか、省エネ設備の導入、非稼働時の自動電源停止化、生産ラインの合理化などに取り組んでいます。
CO₂排出量を2030年度までに2013年度比△50%削減し、2050年度にはカーボンニュートラルの達成を目標に、活動を推進しています。
生産ラインの統合や改善工事などの国内工場の合理化を実施し、生産性向上、省エネルギー化を図ったことなどにより、2021年度のCO₂排出量は、2013年度比△23%減の56.7千tとなりました。
項目 | 単位 | 2013年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
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CO₂排出量 | 千t-CO₂ | 73.8 | 72.7 | 70.8 | 69.0 | 59.8 | 56.7 | 48.3 |
CO₂原単位 | tCO₂/百万円 | 0.40 | 0.34 | 0.33 | 0.33 | 0.31 | 0.31 | 0.24 |
電気は電気事業連合会の受電端2007年度CO₂排出係数、都市ガス・LPG・重灯油は省エネ法・温対法に基づく係数を使用し、静岡・榛原・相良工場のCO₂排出を算定。
小糸の物流は、トラック輸送が中心となっており、主に関係会社のコイト運輸が担っています。
コイト運輸は、2004年2月グリーン経営認証を取得、小糸と連携し輸送事業の環境貢献型経営を目指し、トラック輸送時のエネルギー削減、CO₂削減、及び物流過程で排出する廃棄物低減を重点に環境負荷低減に努めています。
2021年度の小糸の物流全体におけるCO₂排出量は、12.3千t、エネルギー原単位※は、1.57kℓ/億円となりました。
※ エネルギー原単位(kℓ/億円):売上高(億円)あたりの物流エネルギー使用量(原油換算kℓ)
コイト運輸では、順次4軸トラックへの更新と長距離便を中心とした配車を進めており、更にスタッドレスタイヤを導入するなど、安全性の向上にも努めています。こうした環境・安全への取り組みが評価され、これまで「環境大臣表彰」、「国土交通大臣表彰」等、数々の賞を受賞しています。
今後も、更なるエコドライブを追求するとともに、安全・安心運行とCO₂排出量の低減に努めてまいります。
項目 | 単位 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
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CO₂排出量 | 千t-CO₂ | 13.4 | 13.9 | 14.0 | 12.8 | 12.3 | 12.3 |
エネルギー原単位 | Kℓ/億円 | 1.48 | 1.44 | 1.48 | 1.54 | 1.57 | 1.56 |
※ エネルギー原単位(kℓ/億円:売上高(俺円)あたりの物流エネルギー使用量(原油換算kℓ)