ADBや融雪ランプなど安全・安心に貢献する技術の北米市場拡販を目指す
株式会社小糸製作所(本社:東京都品川区、社長:加藤 充明)は、米国子会社ノース・アメリカン・ライティング(本社:米国イリノイ州、社長:キショア・アフージャ)、セプトン・テクノロジーズ(本社:米国カリフォルニア州、CEO:ジュン・ペイ)と共同で、2026年1月6日より米国ネバダ州ラスベガスにて開催される「CES 2026」に出展します。
なお、CESへの出展は、2018年の初出展から今回で8回目となります。
出展ブースイメージ
KOITOは、「光」でモビリティ社会の安全・安心に貢献してまいりました。CES 2026では、次世代モビリティ社会の安全・安心に向けたKOITOの「ライティング」「センシング」「コミュニケーション」における最先端技術を紹介します。
ライティング:ドライバーに最適な夜間視界を提供するライティング技術
北米では過去10年間で夜間の歩行者死亡事故が約1.5倍に増加し、対策が求められています。
この状況を受け、北米では2022年にADBの法制化が進み、法的整備が完了しましたが、ADBの搭載は進展していません。ADBの普及に向け、KOITOは、高精細をはじめ、複数のADBバリエーションを提供し、安全な交通社会へ貢献していきます。
高精細ADB(Adaptive Driving Beam)
「まぶしくないハイビーム」であるADB(ハイビーム可変ヘッドランプ)の最新技術「高精細ADB」をデモンストレーションで紹介します。高精細ADBは、16,000分割のLEDを個別に制御することで、従来のADB(12分割)に比べ、対向車や前走車に対するハイビームの消灯範囲を最小にし、ドライバーの夜間走行時の視界を最大化します。
また、歩行者にもまぶしさを与えないよう、ハイビームを減光したり、道路標識の反射を抑えるよう、光量をきめ細かく調整するなど、より精密な配光制御を可能にします。CESでは、来場者にドライバーと対向車の目線の両方から、その「うれしさ」を体感いただきます。
高精細ADBの配光イメージ
融雪ランプ【北米初出展】
寒冷地ではランプへの雪や氷の付着が視認性の低下や安全性確保における課題となっています。
当社はこの課題を解決するため、ランプ表面を温めて氷雪を溶かす融雪機能を備えたリアランプをトラック向けに開発・提供しています。
ヘッドランプへの融雪機能の搭載拡大に向けて、車両のスタイリングを損なわない、薄型の「融雪ヘッドランプ」を新たに開発し、北米初出展します。
センシング:周囲を正確に検知するセンサ技術
LiDARラインナップ
車載だけでなく、産機・建機・農機などのさまざまなニーズに応える、KOITOの短・中・長距離LiDARラインナップを出展します。来場者の動きをリアルタイムで3次元・高精細に検知するデモンストレーションも実施します。
移動体検知システム「ILLUMIERE」【北米初出展】
イルミエルは、人やクルマの「動き」を正確に把握・データ化することができ、2023年の公開以来、多くのお客様とその活用可能性について検討してまいりました。現在、工場内の安全支援や工程改善、広場やイベントの混雑状況や人流の把握など、さまざまなシチュエーションにおける課題解決やDX推進などへの活用が進展しています。
複雑な形状のエリア内での来場者検知デモンストレーションを通じて、その性能の高さを紹介します。
コミュニケーション:人とクルマを繋げるライティング技術
シグナルロードプロジェクション搭載ヘッドランプ【北米初出展】
2025年5月発売の「カローラ クロス」で日本初搭載されたシグナルロードプロジェクションを北米初出展します。ターンシグナルの点灯に合わせて路面にシェブロン(Ⅴ字型のサイン)を投影・描画し、歩行者や周辺車両のドライバーなどに、いち早く自車の存在や動きを知らせます。
コミュニケーションコンセプトモック
リアコンビネーションランプに光によるコミュニケーション機能を搭載したコンセプトモックを出展します。光の演出でクルマの状態・ドライバーの意思(メッセージ)を周りの交通参加者へ視覚的に伝えることで、クルマと人、クルマとクルマのコミュニケーションをサポートし、次世代モビリティ社会においても安全で円滑な交通社会の実現を目指します。